ダイアトニックスケール(全音階)とは?
スケールの一種にダイアトニックスケールというものがある。
ダイアトニックスケールは「全音階」とも呼ばれる。
ダイアトニックスケールは、ナチュラルメジャースケールの音それぞれを第一音として作られるスーケールで、そのナチュラルメジャースケールの音をそのまま並べて作る。
例えば、「Dナチュラルメジャースケール」なら、「レミファ#ソラシド#レ」の第二音である「ミ」の音を第一音として「ミファ#ソラシド#レミ」というように「Dナチュラルメジャースケール」の音をそのまま並べて作る。
同じように「ファ#ソラシド#レミファ#」、「ソラシド#レミファ#ソ」というように、「Dナチュラルメジャースケール」の7つの音をそれぞれ第一音としてスケールを作っていく。
このようにして作られる音階の事を「ダイアトニックスケール」という。
また、ジャズなどのジャンルでは、ダイアトニックスケールの事を「チャーチ・モード」(教会旋法)と呼んだりする。
ダイアトニックスケールはどんな時に使う?
ダイアトニックスケールは、全てのスケールがナチュラルメジャースケールの音によって作られるため、「調性」の仕組みの中に納まる音階となっている。
そのため、そのナチュラルメジャースケールの第一音を主音としている「メジャーキー」(長調)の中でそのまま使う事が出来る。
例えば、キーが「Dメジャーキー」であれば、「Dメジャーキー」のコード進行に対して、「Dナチュラルメジャースケール」を元に作ったダイアトニックスケールをそのまま使う事が出来る。
もちろん、コードの構成音と噛み合うかどうかの兼ね合いはあるが、コードのⅠオクターブ上の音域でダイアトニックスケールを使うのであれば、あまり違和感もないだろう。
ダイアトニックスケールのスケール名
ダイアトニックスケールの7つのスケールにはそれぞれスケール名がある。
- アイオニアン
- ドリアン
- フリジアン
- リディアン
- ミクソリディアン
- エオリアン
- ロクリアン
「アイオニアン・スケール」は、ナチュラルメジャースケールの事を意味しているが、ダイアトニックスケールの観点から見ると「アイオニアン」というスケール名が付いている。
また、「エオリアン・スケール」は、平行調のナチュラルマイナースケールの事だが、こちらもダイアトニックスケールの観点から見ると「エオリアン」というスケール名で呼ぶ。
少しややこしいのが、マイナーキー(短調)の場合にもダイアトニックスケールが同じように作られるが、スケール名はメジャーキー(長調)の時の名称で呼ぶという点だ。